1. はじめに

今までExcelを使ってお仕事をしてきたけどこれからPowerBIも使うことになったよ。
ExcelとPower BIって、どちらも表やグラフを作れるけど何が違うのかな?
そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
本記事では、ExcelとPower BIの違いを初心者の方向けにわかりやすく整理しました。Excelを使い慣れている方が、Power BIを学ぶ際の第一歩として参考にしていただければ幸いです。
2. ExcelとPower BIの基本的な役割
- Excel:データ入力や集計、関数・ピボットを使った分析、資料作成に強い。
- Power BI:大量のデータを取り込み、ダッシュボードとして可視化・共有するのに強い。
イメージとしては、Excelは「1人でコツコツ作業」向け、Power BIは「組織やチームでデータを共有」向けのツールと考えると分かりやすいです。
①データ量の違い
Excelは数万〜数十万行程度なら問題なく扱えますが、数百万行を超えるようなビッグデータになると処理が重くなりがちです。
一方、Power BIは数百万〜数千万行のデータも効率的に処理できます。
例えば、売上データを数年分まとめて分析するような場合は、Excelでは開くだけで時間がかかることもありますが、Power BIなら快適に扱えます。
②更新・自動化のしやすさの違い
Excelでは新しいデータが届くたびにコピー&ペーストして更新することが多いと思います。
Power BIでは、一度レポートを作成しておけばデータソースに接続するだけで自動更新できます。
例:
- 毎月の売上Excelをメールで受け取って貼り付け → Excel作業では手間
- OneDriveやSharePoint上のデータに接続 → Power BIならボタン一つで更新
③共有方法の違い
Excelはメールで添付して共有するのが一般的ですが、バージョン管理が大変ですよね。
「最新版はどれ?」と迷った経験、ありませんか?
Power BI Serviceを利用すると、レポートをクラウドに公開して共有できます。URLを開くだけで常に最新の情報にアクセスできるので、チームでの利用に向いています。
(Power BI Serviceは一部無料で使えますが、みんなで共有する場合は有料プランの契約が必要になります)
④分析の考え方の違い
Excelは「シートにデータを置いて、その場で加工する」スタイルです。
一方Power BIは「データをモデル化して、関係を組み立てる」発想が基本になります。
たとえば、売上データと商品マスタを関連付け(リレーションシップ)することで、簡単に「商品ごとの売上ランキング」や「地域別の比較」が可能になります。
これはExcelのVLOOKUPやピボットよりも効率的で、データが増えても安定して分析できるのが強みです。
3. ExcelとPower BI、どちらを使うべき?
- Excel向き:少量データの集計・資料作成・関数を駆使した分析
- Power BI向き:大量データの分析・ダッシュボード作成・チームでの共有
もちろん両方を組み合わせて使うのが理想です。Excelで整形したデータをPower BIに取り込んで可視化する、といった活用方法もよく使われます。
4. まずはPower BIを試してみよう
Excelに慣れている方ほど、Power BIを使うと「こんなに簡単に可視化・共有できるのか!」と驚くと思います。
まずは無料のPower BI Desktopをダウンロードして、小さなデータで試してみるのがおすすめです。

次回の記事では、「Power BI Desktopのダウンロード方法」を解説します。ぜひお楽しみに!