今回は、Power BIを開いたときに見える「ホーム画面」「リボンメニュー」、そしてレポート作成の中心となる「3つのビュー(レポートビュー・データビュー・モデルビュー)」について解説します。
基本的な画面構成を理解しておくことで、スムーズにレポート作成を始められるようになります。
はじめに

Power BI Desktopが無事にダウンロードできたよ。
ここから先は、どこの画面で何をやったらよいのかな??
前回の記事では、Power BIをダウンロードしてインストールするところまでを解説しました。
今回は、Power BIを初めて開いたときに目にする「画面構成」についてご紹介します。
「どこでグラフを作るのか?」「データはどこで確認できるのか?」といった基本を理解しておくことで、後々スムーズにレポートを作成できるようになります。
1. Power BIホーム画面の概要
Power BIを起動すると、最初に表示されるのが「スタート画面(ホーム画面)」です。ここでは、以下のような操作が可能です。
- 最近使ったレポートの一覧表示
- 新しいレポートの作成
- データの取得(ExcelやCSV、データベースなど)
初心者の方は、まず「データの取得」から始めるとスムーズです。(詳細は後の章でご紹介します)
2. Power BIリボンメニューの役割
Power BIの画面上部には「リボンメニュー」があり、ExcelやWordと同じように作業内容ごとにタブが分かれています。代表的なタブは次のとおりです。
- ホームタブ:データの取得、列の管理、簡単な変換など
- 挿入タブ:グラフや表、カード、マップなどのビジュアルを追加
- モデリングタブ:新しい列やメジャーの作成、リレーション設定など
特に初心者は「ホームタブ」と「挿入タブ」を重点的に使うことになるでしょう。
3. Power BIの3つのビューを理解する
Power BI Desktopでは、画面左側のアイコンから3つのビューを切り替えて作業します。これらを理解することがレポート作成の第一歩です。
①レポートビュー:グラフや表を作る画面
「レポートビュー」では、グラフや表を自由に配置して、最終的なレポートを作成します。
- 月ごとの売上推移を折れ線グラフで表示
- 地域ごとの売上をマップで可視化
- 商品カテゴリごとの売上構成を円グラフで表現
ドラッグ&ドロップ操作で直感的にビジュアルを作成できるのが特徴です。
②データビュー:データを確認・整備する画面
「データビュー」では、読み込んだデータを表形式で確認できます。Excelのシートに近い感覚で、次のような確認が可能です。
- 数値や文字列が正しく読み込まれているか
- 空白や文字化けがないか
- データ型(日付・数値・文字列)が正しいか
また「計算列」を追加することも可能です。例えば 単価 × 数量 = 売上 のような列を作成すれば、分析の幅が広がります。
③モデルビュー:テーブル同士をつなぐ画面
「モデルビュー」では、複数のテーブルの関係を図で確認・設定できます。例えば:
- 「売上データ」テーブル
- 「商品マスタ」テーブル
- 「顧客マスタ」テーブル
といった複数データを扱う場合、共通する「商品ID」や「顧客ID」をキーにしてリレーションを作成します。
🐣リレーションとは?
リレーションとは、テーブル同士を結びつける仕組みです。例えば、売上データには「商品ID」しか入っていなくても、商品マスタとリレーションを作れば「商品名」や「カテゴリ」を呼び出して分析できます。顧客マスタとつなげば「地域別売上」や「年齢層ごとの売上」も分析可能になります。
ExcelでのVLOOKUP/XLOOKUP関数に近いイメージですが、Power BIでは一度リレーションを設定すれば自動でデータが結びつきます。
4. ビューを切り替えてレポートを作る流れ
- データビューでデータを確認
- モデルビューでテーブル同士をつなぐ
- レポートビューでグラフや表を作成
この手順を意識すれば、エラーや思わぬ集計ミスを防ぎやすくなります。
まとめ:Power BI画面構成を理解して一歩前進
Power BIでは、
- データを見る(データビュー)
- データをつなぐ(モデルビュー)
- データを魅せる(レポートビュー)
という3つの役割を切り替えながらレポートを作成します。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、使い慣れるにつれて自然と切り替えのリズムが身についてきます。

次回から、いよいよPowerBIを使った実践的な作業を開始します。
最初は簡単なデータを使って表やグラフを作る予定です!
お楽しみに。